履歴書は、就職や転職において重要な役割を果たすものの、書き方に自信が持てない方も多いです。多くの看護師が、履歴書の書き方で悩んでいます。
この記事では、看護師が履歴書を書く際の基本ルールや注意点などを詳しく解説します。記事を読むと、自信を持って履歴書を書き上げることが可能です。
履歴書の基本的なルールと注意点
履歴書の基本的なルールと注意点について、以下の4点を解説します。
- 履歴書の基本フォーマットの選び方
- 履歴書の用紙サイズと種類
- 手書きとパソコン作成の違い
- 適切な筆記用具の選び方
以上が理解できると、履歴書の基本がわかります。
履歴書の基本フォーマットの選び方
基本的な履歴書のフォーマットは、フォントやレイアウトが見やすく、オーソドックスなものを選びましょう。企業から指定のフォーマットがある場合は、必ず指定されたフォーマットを使用します。
見やすいフォーマットは、読み手に好印象を与え、情報を正確に伝えます。インターネットや文具店で提供されている履歴書は、一般的なフォーマットが多いです。信頼性が高く、多くの応募者に利用されているため安心して利用できます。
履歴書の用紙サイズと種類
履歴書の用紙サイズと種類には、いくつか選択肢があります。
下記を参考にサイズを選びましょう。
- A4サイズ(210mm × 297mm)
- B5サイズ(182mm × 257mm)
A4サイズとB5サイズが一般的で、見やすさと情報量のバランスが良いため、多くの場面で使用されています。フォーマットは市販の履歴書やパソコンでダウンロード・印刷するなど、自分に合った方法を選択しましょう。履歴書の用紙の色は、白色で厚手の用紙を選ぶのがおすすめです。
罫線の有無は、好みに応じて選べます。罫線があると文字が整うので見やすくなりますが、罫線がないと自由度が高く自分らしさを表現しやすくなります。目的や自分のスタイルに合わせて決めましょう。
手書きとパソコン作成の違い
手書きは個性や誠意を伝える手段として優れていますが、パソコン作成は効率性と視覚的な整合性に優れています。
手書きの履歴書のメリットは、以下のとおりです。
- 個性が伝わる
- 誠意を感じてもらいやすい
- 視覚的に記憶に残りやすい
手書きの場合はミスを修正しづらく、時間がかかるデメリットもあります。手書きの際に誤字や脱字が発生すると、最初から書き直す必要があるため、効率的とは言えません。筆跡から性格や心情を読み取られる可能性があるため、慎重に書く必要があります。
パソコン作成の履歴書のメリットは、以下のとおりです。
- 見た目が整う
- 読みやすい
- フォーマットの統一が容易である
- 修正が簡単にできる
- タイピングスキルのアピールにつながる
どちらを選ぶかは、応募先の求める特性や自分のアピールポイントに応じて決めます。
適切な筆記用具の選び方
適切な筆記用具選びは、履歴書をきれいに仕上げるために非常に重要です。
以下の点に注意して、筆記用具を選びましょう。
- 油性ボールペンを使用する
- インクの色は黒を選ぶ
- 適度な太さのペンを選ぶ(0.5~0.7mmが一般的)
- 書き心地が良いペンを選ぶ
- 適度な重さのペンを選ぶ
- インクがかすれないようにする
- 予備のペンを用意しておく
適切な筆記用具を使用すると、履歴書を美しく仕上げられます。
【項目別】看護師の履歴書の書き方
【項目別】看護師の履歴書の書き方について、以下の9点を解説します。
- 日付欄の書き方
- 氏名とふりがなの書き方
- 証明写真の選び方と貼り方
- 住所と連絡先の書き方
- 学歴の書き方
- 職歴の書き方
- 免許・資格の書き方
- 志望動機の書き方
- 自己PRと本人希望記入欄の書き方
具体的な書き方がわかると、履歴書を丁寧に仕上げることが可能です。
日付欄の書き方
西暦か和暦のどちらかに統一して、履歴書の日付欄に提出日を記入します。縦書きの場合は漢数字、横書きの場合は、算用数字を使用します。日付の位置は、履歴書の指定箇所に従いましょう。
氏名とふりがなの書き方
履歴書の氏名とふりがなは、正確に読みやすく書くのが基本です。採用担当者が情報を理解しやすくなります。フルネームを漢字で書き、漢字の上に「ふりがな」もしくは「フリガナ」を記載します。全体のバランスを良くするため、ふりがなの文字サイズは、氏名よりも小さく書きましょう。
証明写真の選び方と貼り方
第一印象を良くするために、明るく清潔感のある表情での撮影が大切になります。
証明写真の選び方と貼り方のコツは、以下のとおりです。
- 背景は無地の白か淡い色を選ぶ
- 撮影から3ヶ月以内のものを使用する
- 正面を向いて肩まで写るように撮影する
- 髪型は顔が隠れないように整える
- メガネは反射しないものを選ぶ
写真のサイズは、縦4cm×横3cmが一般的です。写真の裏には氏名を記入し、写真が落ちてもわかるようにします。写真は、糊でしっかりと履歴書の指定された場所に貼ります。見た目が整った、印象が良い履歴書が作成可能です。
住所と連絡先の書き方
住所と連絡先の書き方のポイントは、以下のとおりです。
- 番地やアパート名は省略せずに記載する
- 住所は都道府県から書き始める
- 市区町村名や番地は正しく記載する
- 連絡先は普段使用している電話番号を記載する
- 電話番号は市外局番から記載する
- メールアドレスは普段使用しているものを記載する
- 携帯電話番号も可能な限り記載する
- 郵便番号は記入欄があれば必ず記載する
- 引っ越し予定がある場合は明記する
正確な情報を記載しないと、採用担当者と円滑な連絡が取れません。上記のポイント通り、正確に記入しましょう。
学歴の書き方
学歴は、古い順に記載するのが基本です。以下のポイントを確認してください。
- 学歴欄は「年月」を左側に記載
- 学歴の開始年月と終了年月を記載
- 学校名や学部・学科名を正式名称で記載
- 中学校卒業以降の学歴を記載
- 転校や編入がある場合も都度記載
- 学校名の後に「卒業」「中退」を明記
- 該当する場合は留学歴も記載
学歴と職歴を分けて記入すると、見やすく整理された履歴書の作成が可能です。略語や省略は避け、正式名称を使用しましょう。
職歴の書き方
職歴も古い順で記入します。勤務期間を年月で、会社名や部署名、役職を正確に記載します。担当した業務やプロジェクト、達成した成果などの職務内容を簡潔に記載すると、経験やスキルを具体的に伝えることが可能です。
離職期間がある場合、理由を簡潔に説明しましょう。転職理由や退職理由もポジティブに表現すると良いです。特に看護師の場合、経験やスキルが重要なアピールポイントです。どのような医療機関で業務を担当していたのかを具体的に書きます。正式名称や略称は統一し、読みやすさを重視しましょう。
免許・資格の書き方
免許や資格は、履歴書の中でも特に重要な項目です。採用担当者が理解しやすいよう、取得した資格はすべて取得順に記載しましょう。資格名は正式名称で記入し、資格の取得年月もきちんと記入します。資格番号や発行元を記載する場合は、間違わないように注意が必要です。
誤った情報は、信頼性を損なう原因になるため、正確な情報を記載しましょう。
志望動機の書き方
志望動機を書く際は、結論から述べましょう。
志望動機の書き方のポイントは、以下のとおりです。
- 志望する理由を具体的に述べる
- 施設や病院のどこに魅力を感じたかを明確にする
- 自身の経験やスキルがどのように役立つかを説明する
- 志望動機と自身の将来の目標をリンクさせる
ポイントを押さえた志望動機は、採用担当者に対して強い印象を与えられます。
» 看護師向けの志望動機の書き方とポイントを解説!
自己PRと本人希望記入欄の書き方
自己PRと本人希望記入欄を書く際には、具体的なエピソードを交えてアピールポイントを明確にします。応募先の求める人物像との共通点を強調すると、採用担当者に強い印象を与えることが可能です。本人希望記入欄には、勤務時間や勤務地の希望を記載します。
希望がある場合は具体的に書き、希望がない場合は、規定に従う旨を記入するのがおすすめです。企業側に柔軟な対応のアピールができます。自己PRと本人希望記入欄は、人柄や希望を伝える重要な部分です。自己PRと本人希望記入欄を魅力的な内容に仕上げ、採用の可能性を高めましょう。
» 看護師向けの自己PRの書き方を解説!
看護師が履歴書を書くときの具体的なポイント
看護師が履歴書を書くときの具体的なポイントについて、以下の4点を解説します。
- 志望動機でアピールすべき3つの要素
- 自己PRで伝えたいポイント
- 長所と短所の書き方と注意点
- 特記事項欄の活用方法
以上のポイントを押さえると、履歴書はより効果的に自分をアピールするためのツールになります。具体的なエピソードや経験をもとに、自分の強みや志望動機を明確に伝えることが重要です。
志望動機でアピールすべき3つの要素
志望動機を書く際には、以下の3つの要素をアピールします。
- 求人に対する理解と共感
- 応募先の病院やクリニックが掲げる理念や目標に共感し、貢献できる点を具体的に述べる
- 自身の経験やスキルの具体的な説明
- 看護経験や取得した資格、スキルを具体的に挙げ、どのように応募先の業務に役立つかを示す
- 志望する職場での貢献意欲の強調
- 自分が職場でどのように貢献できるか、具体的なビジョンを持っていることを伝える
熱意と積極性のアピールで、採用担当者に好印象を与えられます。以上の3つの要素をしっかり押さえた上で志望動機を書き、他の応募者と差をつけましょう。
自己PRで伝えたいポイント
自己PRでは、自身の強みを明確に伝えましょう。自分がどのように貢献できるかを具体的に示します。
自己PRで伝えたいポイントは、以下のとおりです。
- チームワークと協調性
- 共感とケアの精神
- 柔軟な対応力と問題解決能力
- 持続的な学びと専門知識の向上
- コミュニケーション能力と説明力
具体的な経験や成果を交えて述べると、自己PRが一層効果的になります。
長所と短所の書き方と注意点
履歴書を書く際は、長所と短所のバランスを保ちましょう。長所の書き方の注意点は、以下のとおりです。
- できるだけ具体的なエピソードを交える
- 信ぴょう性が増し、読み手に強い印象を与えられる
- 応募先の求める人物像に合わせた長所を選ぶ
- 企業や職場が重視するスキルや特性をリサーチすることで、魅力的な候補者として評価されやすい
短所の書き方の注意点は、以下のとおりです。
- 改善の努力を示す
- 単に短所を述べるだけでなく、克服するための具体的な努力を明確に記載する
- 成長の余地がある短所を選ぶ
- 致命的な欠点ではなく、成長の余地がある短所を選択し、前向きな姿勢を伝える
長所ばかりを強調しすぎると自己中心的に見える可能性があり、短所ばかりを述べるとネガティブな印象を与えかねません。長所と短所のバランスの良い記載で、全体的な印象が良くなります。
特記事項欄の活用方法
特記事項欄は、採用担当者に対して他の応募者との差別化を図るために有効です。
特記事項欄の活用方法は、以下のとおりです。
- スキルや経験を強調する
- 特別な資格や訓練を記載する
- 具体的なプロジェクトや実績を述べる
- 勤務条件や希望する勤務時間を明記する
- 健康状態や家族構成などの個人情報を必要に応じて記載する
- 転職理由や退職理由を補足説明する
- 長期的なキャリアビジョンを記載する
- 参考になる推薦者や連絡先を記載する
- 特定の業務での成功例や工夫点を記載する
特記事項欄の活用で、専門性や能力、働き方の希望や実力も具体的にアピールできます。
履歴書の完成後にチェックすること
履歴書の完成後にチェックすることは、以下のとおりです。
- 誤字脱字の確認
- 内容の整合性チェック
- 提出前の最終確認ポイント
最終確認を行うことで、完璧な履歴書が作成でき、応募先に良い印象を与えられます。
誤字脱字の確認
誤字脱字の確認は、履歴書の品質を保つために重要です。正確な情報の提供は、採用担当者からの信頼性を高めるために欠かせません。
誤字脱字をチェックする方法は、以下のとおりです。
- 文章を声に出して読む
- スペルチェッカーや文法チェッカーを活用する
- 第三者に見てもらう
- 印刷して手元で確認する
- 辞書や専門書で専門用語を確認する
- 文章を時間をおいて再度確認する
- 一文一文を丁寧に読み直す
- 履歴書全体のフォーマットを見直す
- インターネットでよくある誤字脱字を検索して確認する
上記の方法で誤字脱字をチェックすると、履歴書の完成度を高められます。
内容の整合性チェック
履歴書の内容の整合性が取れていない履歴書は、信頼性を損ねる可能性があります。
内容の整合性をチェックするポイントは、以下のとおりです。
- 全体の一貫性を確保
- 学歴と職歴の年代の一致
- 志望動機と自己PRの内容のポジティブさ
- 特記事項とその他の項目の矛盾の有無
- 免許・資格と実際の業務内容の整合性
- 氏名や住所、連絡先の正しい記載
- 日付の正確性
- 会社名や施設名の正しい記載
以上のポイントを丁寧に確認し、信頼性の高い履歴書を作成しましょう。
提出前の最終確認ポイント
履歴書の提出前の最終確認ポイントは、以下のとおりです。
- 正しい日付が記入されているか
- 氏名やふりがなが正しく記載されているか
- 証明写真が適切であるか
- 住所や連絡先が正確であるか
- 学歴や職歴の期間が正確であるか
- 免許・資格が正しく記載されているか
- 志望動機が具体的かつ明確であるか
- 自己PRが適切であるか
- 本人希望記入欄に必要事項が記入されているか
以上のポイントを確認することで、完璧な履歴書を提出できます。
まとめ
履歴書作成では、基本的なルールを守ることが重要です。履歴書の作成から提出まで、それぞれのポイントを意識しながら丁寧に作成しましょう。志望動機や自己PRでは、自分を効果的にアピールする必要があります。誤字脱字や内容の整合性のチェックと最終確認で、完成度の高い履歴書が作成可能です。
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